砂浜ギャラリーの解説コーナーです。
この海岸は、現在、国土交通省北陸地方整備局金沢河川国道事務所が直轄海岸事業として整備を進めています。
ギャラリーのインデックスに載せた写真は、2014年10月1日に撮影したものです。
この日は、お天気が良く空の青、海の青緑色と砂浜の赤茶色が綺麗です。
ただし、色合いは光や偏光フィルター、カメラの設定によるもので、下でお話しする砂浜の状態とは関係ありません。

この撮影地点は、右(mobileでは下)の地図にピンした地点です。
石川海岸は、北端を滝崎とし南端を尼御前岬とした手取川を源とする一連の砂浜の一部です。
一連の砂浜を海岸工学では漂砂系と呼びます。
この我が国でも有数の長さの漂砂系は、今は金沢港で大きく分断されています。
この漂砂系でも、国内の他の海岸と同様に海岸侵食が問題となっています。
海岸侵食は知らず知らずのうちに進行し、
波による被害が顕著となり、
それを小さくするために消波ブロックを置くことになった。
その後に、よく調べると海岸侵食が進行していた。。。
という、どこにでもある過去の経緯があります。
次に示すのが、同じ時に撮影した、ここから西側の尼御前岬方向の海岸の様子です。

砂浜は、まだありますが、大量のブロックが投入されています。
先ほどの地図から見てもわかるように背後すぐには、北陸自動車道が走っています。
そのため、海岸侵食対策としてビリ細石の養浜がされるようになりす。
これにより、次の写真のように砂浜に変化が生じました。

この写真は、2020年8月21日のものです。
水際にビリ細石が貯まっており、灰色っぽくなっていることが分かります。

この写真は、2025年2月26日に撮影したものです。
波は小さめなものの、冬の日本海の感じが表れています。
このように、海が静かな時期と荒れている時期では、砂浜の様子が全く異なります。
ある時点の状況だけで判断するのは、間違えの元となってしまいます。
そこに、砂浜を予想することの難しさがあります。