ハテノ浜でみてみる
南のサンゴ礁の島で見られる白いような少しピンク色のような砂浜があります。
あの砂浜は前にあげた2つの、河川から供給される砂浜や崖の浸食により作られた砂浜とは決定的に違います。
それは、砂が生物の殻であることです。
写真は沖縄県久米島から伸びるハテノ浜です。
(このサイトでは、国土地理院地図の表記に合わせて「ハテノ浜」と記述しています。)
このほとんどが過去からの小さな生物の骨格でできているというのは驚きでしかありません。

この砂浜は、サンゴと有孔虫が死んで残った骨格でできています。
サンゴの硬い部分はサンゴ虫の棲家で、サンゴ虫が死ぬと周りの殻が作られなくなり、砕けます。
また、有孔虫は、生きている時は海草などにくっ付いていますが、死ぬと海底に積もります。
これらが波と流れで流されて集まります。
つまり、サンゴや有孔虫が生息している場所で、サンゴ礁の砂浜の砂が作られているのです。
サンゴや有孔虫は、沖でサンゴ礁の縁を描くように白波が立っているところから岸までの水面の礁池とも言われる
(サンゴの詳細については、またの機会に。)
サンゴは、島の縁(Google Mapの衛星写真で緑色っぽいところ)だけでなく、
サンゴの岩というか塊は、パッチともノルとも呼ばれラグーンの中に帯状や面的、ポツポツと点在しています。
Google Mapの衛星写真を大きく拡大してみてください。
シュノーケルくらいだと、この辺で楽しみますね。
サンゴはよく知られていますが、有孔虫はあまり知られていないのではないでしょうか。
沖縄などの南の島のお土産さんで、「星砂」とかと言って小さなボトルに入って売っているあれ。
あれが有孔虫の人気No.1ですね。
では、次の写真で有孔虫がどのようなところに生きているのか見てみましょう。

丸いものやツンツンとしたもの人気のホシスナが見えます。
丸いものは、ゼニイシ、ツンツンしたものはタイヨウノスナ、よく星砂などと言われるホシノスナです。
この写真は、どこで撮影されたかというと、下の写真の場所です。
船のあたりで潜って、撮影してくれました。

写真で、船はGoogle Mapの衛星写真で見える北側(図上側)の緑色の縁の内側(ハテノ浜側)にいます。
ここが生息地としてポピュラーなので、船が向かったのですが概ね一番外側です。
有孔虫が死ぬと、この付近を外側として礁池内(ラグーン)のあちらこちらから、
波や流れに乗ってハテノ浜の付近にたどり着き砂州(島)を作ったと考えられます。